流川運河のほとりに生えている木

「高尾奏音界隈のデイリースポーツこと弊ブログ」

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IDOLY PRIDE 第1話終了時点での雑感

さて、IDOLY PRIDE第1話から早くも1週間を迎えようとしています。

明日には第2話が放送されるということで、根拠があるんだかないんだか、今の時点でいろいろ考えたところを列記していこうと思います。

 

 

麻奈と牧野の関係について

麻奈は麻奈で航平は牧野くん

放課後の呼び出しのシーンで、麻奈は牧野に対し「麻奈と呼んでほしい」と伝えたのに対し、牧野は「じゃあ俺は航平で」と応じたものの「それは変だよ」と麻奈から拒否られて結局「麻奈」「牧野くん」と呼び合うことになりました。

「突然下の名前で呼びあったら変な勘ぐりをされちゃう」と麻奈は言っていましたが、そこになにか意味はあるのかと考えたときに、メタ視点ではありますが以下のような解釈ができるのではないかなと思いました。

 

ふたりの名前をちょっと深読みしてみます。

まな、と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、デュエル・マスターズの召喚コストなんですよね。そういう世代なので。

そういえばデュエマといえば元アース・スター ドリームの愛原ありささんがアプリゲームに出演してるのでよろしくね。

 

で、マナに話を戻すと、元はと言えば「オセアニアに起源を持つ、超現実的で不可思議な力を指す言葉」だそうです。

(出典…マナとは - コトバンク

そう言われてみると確かに、

・(牧野に「大きな嘘は一度もなく、麻奈が「優勝する」と言えば本当にそうなる気がした」と思わせるほどに)宣言したことを次々と叶えていく、向かうところ敵なしの圧倒的才能

・化けて出てくる(普通ではありえん)

といったところは超現実的で不可思議って感じがしますし、死後3年が経っても絶対的な存在として認識されていたり(参考:IDOLY PRIDE Stage of Asterism #7)、その絶対視のあまり一部で「マナ教の祭壇」を作られ信仰じみた扱いを受けていたり

と、そんな神秘的なイメージはなんだかしっくり来るような感じがあります。

 

一方、まきの、と聞いて連想した単語が、「マキナ」でした。(麻奈→マナ並にストレートではないですが)

ラテン語スペイン語ポルトガル語で「機械」という意味。

この単語単体よりは、セットで使われる言葉-「デウス・エクス・マキナ」のほうが有名かもしれませんね。

日本語で言えば「機械仕掛けの神」という意味で、物語が困難な展開に陥ったときに超越的存在が出てきて解決するタイプの演出技法です。

超越的存在、といえばつい先程麻奈(マナ)のことをそんな感じで表現しました。

化けて出てくる麻奈とて、牧野の存在なしでは物語上知覚され得ない……

つまり、デウス・エクス・牧野ってことでね!| ᐕ)⁾⁾

(とはいえ、牧野→マキナ→舞台装置に過ぎない、と片付けるのもなんかしっくりこないなというところはあります。そもそもデウス・エクス・牧野と言いたかっただけなのでこの項自体与太話ではあるんですが。ちょっとだけ、(自身の)マネージャーに直談判してまで「会いたすぎてアイタイープライド!w」と言いたかったのんのんの気持ちがわかったような気がする。
麻奈にとって「牧野が見守っているということ」が大事だというところもあるみたいですし。そこが何なのかわかればスッキリするんですが、今のところその手がかりは見つからないです。)

 

「光と影の交差」

Beginning of Lodestarの第1話の締めで、「俺と麻奈の光と影が交差した」というワードがありました。

最初は、高校でも輪の中心にいて、アイドルとしても輝きを放つ麻奈が明確に「光」、特に目立つこともなく、なにか活躍するでもなく平凡な高校生活を過ごしていた牧野が「影」と位置づけられていました。

それが、突然の死というネガティブで偶発的なきっかけで、それまで「光」であった麻奈が幽霊(=一般的に「影」とされる)になったという倒錯は特筆すべき点だなあと思います。

ってことはその代わりに牧野が「光」になったということになるんですが、麻奈の死がネガティブで偶発的であったのと同様、牧野自身に何か変化があったとかいうわけではなく、やはり受動的に「光」側に立たざるを得なくなっているわけで、なおかつそれも麻奈という「影」があるという外的要因によるものなのですが、今後牧野自身が「光」となるようなポジティブな場面が見られるのかどうかも注目です。

あとは、「光」という言葉を「主人公」と置き換えることもできそうですね。

麻奈が主人公の座を降りざるを得なくなり、一方で麻奈という「影」が憑いた牧野がIDOLY PRIDEの物語の中心を担っていくことになる、という読み方もできそうです。

 

「光と影」というワードと言えば、オープニングの「IDOLY PRIDE(曲名)」の1番にも出てきます。

www.youtube.com

時には 胸が痛くて(Feeling Heart)

それでも 夢中で Wake Me Up! Wake Me Up!

光と影を

という歌詞で、そこから1番のサビに入っていくのですが、上述の通り「光と影」は牧野と麻奈の関係を表すのによく使われているモチーフです。

ここが、何かふたりのことを指し示すのかどうか?今はピンときませんが、引き続き注視していきたいところです。

 

VENUS PROGRAMについて

「NEXT VENUSグランプリ」はワールドカップ決勝ではない

麻奈が決勝戦にまで手を伸ばしかけ、LizNoirも参加していた「第14回NEXT VENUSグランプリ」をはじめ、ここまでの展開では「NEXT VENUSグランプリ」が目指すべき頂点として描かれています。

が、そもそも「NEXT VENUSグランプリ」はあくまで「新人アイドルの頂点を決める大会」に過ぎないことが、作中で明言されています。

位置づけとしては、基本的にはピラミッド構造になっていてひとつひとつランクを上げていくしか成り上がる方法がないとされるVENUS PROGRAMの中で、下層でくすぶっている新人が一気にトップアイドルの一角に食い込むための近道だということのようです。

ということは、裏を返せば「NEXT VENUSグランプリ」の更に上に君臨するトップアイドルたちが既にいるということ、「第14回」が行われているということは(全回が遂行されていれば)過去13回の覇者がいるはずだということが言えます。

(現に、牧野の面接のシーンで映るVENUS PROGRAMのホームページに「BIG4」という欄があり、明らかに四天王的サムシングじゃあないかと)

近い例としてお笑い界で例えると、M-1グランプリR-1グランプリで無名の若手が勝ち上がるようなものでしょうか。優勝すれば確かに一躍トップレベルに食い込むことはできますが、それはトップオブトップを示すものではなく、他に実力も実績も十分な先輩が更に上にいる、という構図が、この「NEXT VENUSグランプリ」にも当てはまるのではないかと思います。

(お笑いは全く詳しくないのでこの例えが的確かどうかはわからないですが)

なので、麻奈の「優勝する」発言も、決してワールドカップで優勝するような大それた目標ではなく、日本代表にとっての「アジア予選1位通過」くらいの地に足のついた目標であり、麻奈はその先にある何かを見据えていたのかも?というような気もします。

 

ところで、「NEXT VENUSグランプリ」といえば、第14回の会場でその姿が見られたLizNoirは、ひょっとしたら第15回以降のNEXT VENUSグランプリを制しているかもしれませんね。

Stage of Asterismのほうで星見プロの目下のライバルとしてTRINITIYAiLEが現れているので、その先輩であるLizNoirは既にその更に上のステージにいる、というのは想像に難くありません。

 

VENUS PROGRAMというプラットフォームについて

ところで、根本的な話に立ち返ると、VENUS PROGRAMとは一体何なんだろう?という謎はその片鱗すら見えてきません。

「VENUS PROGRAMとはアイドルのランキングであって云々……」という意味ではなく、十数年前、「NEXT VENUSプログラム」と同時期に創設されたであろうそのランキングシステムそのもののお話です。

IDOLY PRIDEの物語に不気味に、しかしながら確かな存在感を持って横たわる、あからさまにヒエラルキー図をモチーフとしたこのロゴには不気味さを覚えてなりません。

 

さて、一般にこうしたシステムの基盤を整備し、世の中に提供するような企業のことをプラットフォーマーと呼びます。

GAFA」と括られるGoogleAmazonFacebookApple等がその最たる例です。

VENUS PROGRAM導入の経緯として「群雄割拠のアイドル界に、AIによるスコアリングを導入することでランクを可視化」ということが語られていました。

確かに、今の世の中を見渡してみても、天空から地上、地下、地底までとんでもない人数のアイドルが存在しています。そしてそれらは、資金力やコネの強さ、プロモーション力といった企業力的要因、曲の強さやパフォーマンスの良さ、かわいさ、接近の強さ、人柄、ファンサといった実力面、紡ぎ出すストーリーなどなど、ありとあらゆる側面から好き嫌いを判断されています。

そこには、Twitterのフォロワーや動画の再生回数、観客動員数などある程度定量的に観測できる要素はありますが、それ以外の面は確かに数値化できない要素ばかりだと思います。個人の好みもあるし、個人個人で勝手に点数付けしていったら俺の中では高尾奏音さんが100点中8億点ぐらいになってしまう………というところで、そうした主観が大いに絡む点数付けにAIを用いて平等な条件下での競争と優劣付けを行い、そして一定の市場地位を築き上げたということで、VENUS PROGRAMはアイドル界にイノベーションを巻き起こし、その市場を占有した一大プラットフォーマーと言えるでしょう。

 

VENUS PROGRAMは今や、「第14回NEXT VENUSグランプリに出場予定だった麻奈の事故死がこの年最大のニュースになる」レベルの地位にあります。

事実上、このアイドル界のプラットフォームを独占しているに違いありません。

これまた一般的に、市場の寡占・独占はそのプレーヤーに莫大な利益を生み出します。「寡占・独占」の状態がよくなさすぎるが故に、我が国では「独占禁止法」「公正取引委員会」が設けられている、というのは学校で習うことですね。

NEXT VENUSグランプリも大々的に行われていることですし、胴元は相当儲かってるんだろうなと思います。うらやましいなあこんちくしょう。

でも、そのVENUS PROGRAMの胴元が一体誰なのか、そして何のために市場を独占し、どういった形で受益しているのかというところが、ここでまた謎として浮上してきます。

今出てきている中だと、やたらと金持ってそうなバンプロダクションが怪しいかな、という気はしますが………果たしてそう決めつけてかかっていいものかどうか。

 

麻奈は、「100点満点なんかじゃ評価できないアイドルを目指す」と言った

初めて衣装を着た麻奈は、牧野に対し「100点満点で何点?」と尋ねます。

牧野が「(100点をつけたらそれより上があったときに困るから)85点」と返すと、それを聞いた麻奈は「100点満点を付けられないのは日本人の国民性、私は100点満点なんかじゃ評価できないアイドルを目指す」と答えました。

やり取りの内容こそアイドルとしての格付けの話ではありませんが、「100点満点で評価」というのはまさにVENUS PROGRAMを言い表しており、そしてそれを「なんか」と言って切り捨てているのは大きな注目点でしょう。

こうして考えてみると、麻奈が胸に秘めていて、遂に叶えることのできなかった「やり残したひとつの夢」がなんだったのかは今のところわかりませんが、少なくともそれがNEXT VENUSグランプリの優勝という、「100点満点で評価」の最たるものではないように思われる、というのは確かだと言えそうです。

 

Stage of Asterismの最新話#7で琴乃が「お姉ちゃんが果たせなかったNEXT VENUSグランプリという夢を私達が叶える」と大見得を切っていましたが、どうも当のお姉ちゃんの本意はそこじゃないような気がしてなりません。

じゃあ、#1で三枝社長に対して語っていた「私は自分の歌をたくさんの人に聴いてもらいたい それだけです」というのが本意かと言うと、果たしてたったそれだけで大事な妹のことも構ってあげられなくなり、そのことで妹から不満を持たれ嫌われてしまっているにも関わらずアイドル活動にブレーキすら掛けないほど、私生活の全てをなげうつようなところまで情熱を燃やせるのかな…?と思うので、やはり麻奈には何か胸に秘めた重大な野望があったのではないか?と考えずにはいられません。

 

ぶっ飛んだ話だけど、あの事故が事故でないとしたら。

ここからは全く根拠のない妄想なんですが、前述の通り「市場で圧倒的独占地位を築いたプラットフォーマーであるVENUS PROGRAM胴元」と、「そのVENUS PROGRAMを破竹の勢いで勝ち上がりながらも、その枠組みを否定しかねない麻奈」の両者が、「第14回NEXT VENUSグランプリ」で激突していたわけです。

独占的地位を築いた側が、その地位を崩す危険のあるものを排除するというのもまた世の常です。米中ファーウェイ問題なんてまさにそうでしょ。

麻奈の死は「事故によるもの」というふうに言われていましたが、「消された」可能性もあるんじゃないか、仕組まれた事故だったのではないか……なんて妄想をここまでの内容から繰り広げている次第です。

牧野のモノローグでは、「麻奈の事故死は、その後の報道により今年最大のニュースになった」とありました。

もし胴元側がメディアにも口が聞く存在だったら報道で印象操作だってできるわけですよ。

ああ、いやどすねえ………………………

でもさすがにこれだとアイドルアニメかと思ったら最終的に名探偵コナン始まったでござるの巻みたいなことになっちゃうね。流石にないか。

 

遙子さん

閑話休題、続いては1話である意味インパクトを放っていた遙子さんのお話をしていきましょう。

 

そのアイドル人生たるや想像を絶する

三枝社長により、星見プロ1人目のアイドルとして所属した遙子さん(推定中3)。

 

その後2ヶ月して、高校2年の長瀬麻奈ちゃんと、その同級生の牧野くんが入社してきました。

……が、麻奈ちゃんが圧倒的な才能を振りかざして鮮烈なデビューを飾る一方、その影に隠れて細々と活動を続けることに。

そもそもが「グループが主流となったアイドル界」の中でソロ活動を続けても麻奈ちゃんみたいには輝けず……というところに麻奈ちゃんが突然亡くなってしまい、また星見プロ唯一のアイドルに逆戻り。

その後2年、牧野くんと三枝さんと3人で活動を続けるもやはり鳴かず飛ばずの毎日。

高校、大学とアイドル活動を両立してきて気づけば二十歳、「そろそろ今後のことも考えないと…」と思っていたところに後輩が9人も増え…!?

 

というのが第1話を見た限りの遙子さんのここまでの歩みだと理解しているんですが、ハチャメチャにしんどくないですか…?

そもそも麻奈だからこそソロでも勝ち進んでいけたものの、そもそもグループアイドル全盛の時代らしいのでただでさえソロだと不利で、その上麻奈が成功し続けているのを横目にしながら地道に活動を続けていて。
そのくせ星見プロ所属ということで常に麻奈との比較にもさらされたであろうことも予想できます。つらすぎる……

 

それでも、彼女は選ばれ、そして居続けて今がある

しかし、彼女もあの「大手バンプロダクションから独立した元LizNoirマネージャーの三枝社長(大スターとなりかけた麻奈を見出した上、その後の麻奈の死から丸3年大きな稼ぎがなさそうなのに事務所を存続させる敏腕経営者、あるいは大資産家としての側面もあり?)」が立ち上げた星見プロの記念すべき1人目の所属アイドルなんですよ。

ということは何かそれ相応の理由はあるに違いないと思うんですよね。

そして、彼女も彼女でもっと辞められるタイミングもあっただろうに、20歳を迎えるまで星見プロに在籍し続けているという事実もあります。

(それが「居続けようとした」という積極的理由なのか、「辞めようという決心をしなかった」という消極的理由なのかは今のところわかりませんけどね。あと、これと全く同じことが牧野にも言えます。)

今に至るまでの5年間が決して無駄にならないよう、これからの活躍を祈りたいところです。

 

 

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2019年末~現在まで、IDOLY PRIDEを追い続けた一代記です。

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