流川運河のほとりに生えている木

「高尾奏音界隈のデイリースポーツこと弊ブログ」

\( 'ω')/ヘーイ 高尾奏音さんの情報・イベントレポに関しては日本一を自負するブログです。

ここまで煮え切らない展開が続くIDOLY PRIDE、その理由をコンテンツ追っているなりに考えた

ここ最近、いまいちこれといった大きな展開がなかったからか、巷では「IDOLY PRIDEとかあったなそんなの」「息してる?」といった言説が増えてきているように思えます。

ただ、最初から熱心に追っている身としては、色々見ているだけにまあそれも致し方ないかなと感じるわけです。

やっぱり、初手でライブが流れてしまったダメージがこうした部分に出てきているのかなというところなんですよね。

…というところを記録しておくための記事です。

 

圧倒的擁護派ではあるんですが、現状がいまいち煮え切らないというのは向き合わなければいけない事実だと思っているのでこういうタイトルです。

 

数年経って、後から振り返ったときに「そんなこともあったね」となるのか、はたまた「こんなコンテンツもあったね」となってしまうのかは神のみぞ知るところです。

 

 

 

 

やっぱり1stライブは大事だった

5/10(日)に舞浜アンフィシアターで予定されていた1stライブは、まさに新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言に入った時期だったため、中止(延期ではなく)になってしまいました。

idolypride.jp

今の状況を平たく言えば、「新型コロナのせいでライブが流れてしまい、それにより盛り上がりに欠けている」と表現できるでしょう。

一言で済ませるのはとても簡単ですが、それで済ませるのならブログ書く必要はないので、ここではもう少しその状況を掘り下げていきたいと思います。

 

「誰が1stライブのチケットを抱えていたか?」

まずはその失われし1stライブについて、状況を整理していきます。

1stライブのチケットが売られていた頃に時計の針を戻してみましょう。

思えば当初は、(スフィアの関与は明らかになっていたとはいえ)LizNoirの存在もなければ、最後の1人が神田沙也加さん演じる長瀬麻奈であることも伏せられていました。

振り返ってみてそういえばそうだったなぁというふうに思う程度には記憶が薄れているので、一度時系列で整理してみたいと思います。

 

2019/11/27

サイバーエージェントのプレスリリースにて第一報。

プロジェクトのコンセプトと、スフィア・TrySail・ミューレ3期ほかの出演が発表。

 

2019/12/9

 ・初回生放送にて星見プロ・TRINITYAiLEのキャストが発表。

 ・「Shine Purity~輝きの純度~」「Aile to Yell」試聴動画公開

 ・1月の第2回生放送、2月のワンフェスステージ出演、3月のAnimeJapan出演が発表

 ・1stライブの日程公開。同時にチケットの最速先行抽選開始。(~12/23)

 

2020/1/13

・第2回生放送にてLizNoirのキャストが発表。

・「Shock out, Dance!!」試聴動画公開

・1stライブチケットの2次先行抽選開始。(~1/27)

(この2次先行にて完売と思われる。以降チケットの販売はなし)

 

2020/2/9

ワンフェスステージ出演(星見プロ・LizNoir)。

「Shine Purity~輝きの純度~」初生ライブ。

 

2020/3/22

・AnimeJapan中止に伴う代替配信(各ユニット数名ずつ)。

・長瀬麻奈(CV:神田沙也加)のキャスト公開と、1stライブへの出演発表。

 

2020/5/10

・予定されていたライブが中止。 

 

ここで抑えておきたいのは、チケット販売時点ではミューレ1~3期と星見プロのオーディション組しかキャストが発表されていなかったという点です。

とすると、その時点でチケットを買い求めたのは彼女らの支持層が大部分を占めることは想像に難くありません。

それも、スフィア・TrySaiの客で9割以上だということが言えそうです。

(その他にも楽曲派、QuariArtsファン、古参案件ハンターなどもいるかとは思いますが、ここではミクロではなくマクロの話として、そう捉えさせていただきます。)

 

客観的に見ても、新人揃いの星見プロと比較してスフィア・TrySailのファンのほうが非常に多いことは言うまでもありません。

これはあくまで私見ですが、

「アンフィシアターのキャパである2,170席分丸々発券され」

かつ「諸条件抜きにしてシンプルにスフィア・TrySail・星見プロ三者の声優のファンしか会場にいないものとして」考えたとき、

恐らくそのうち2,100~2,130席くらいはスフィア・TrySail側で、星見プロの声優のオタクはいたとしても40~70人だったんじゃないかと思います。

 

正直なところ今現在、星見プロのオタクってかなりレアな存在なんです。

そもそもミューレ3期組は新人だからオタクの付きようがないし、我々高尾陣営でチケット握っていたのも身内で把握している限りで10人前後、関わりのない界隈も含めて上振れしても20人強だったと思います。(最近はTwitterのフォロワーも随分増えてきているとはいえ、単独指名でチケット争奪戦に乗ってくるほどのコア層形成には至っていないのが現状だと思っています。これからだ)

菅野さんや首藤さんにも固定のオタクはいるでしょうが、やはり我々と同程度の規模でしょう。

で、佐々木さんはこのIDOLY PRIDEが初の大舞台。これまでの活動ではオタクの付きようがなかったのでしょうか、リプ欄では養成所の同期と見られる方々しか見受けられませんでした。

残る結城さんはアーティスト時代からのファン(≠所謂オタク層、と思われる)が何人かいるっぽい程度。

それらを合わせての40~70、というわけです。

(一時期、星見プロ真剣部をTwitterで必死で探したからたぶんこんなもんだと思います)

 

ということで、「1stライブのチケットのほとんどはスフィア・TrySailのファンに抱えられており、会場はその勢力が強かったのではないか」というのが自分の見解です。

ここからは、その見解を元に、今に至るまでのIDOLY PRIDEの閉塞感を解き明かしていきたいと思います。

 

「最古参形成」の1stライブがまるっきりご破算に

前回の記事でも書いたんですが、けっこうこのIDOLY PRIDE、いろいろと戦略立てて手を打ってきているなということを随所で感じます。

 

1stライブのチケットについても、販売の時点で神田沙也加さんの出演を伏せたことで、ミューレのオタクらを中心とした、一定以上ライブ慣れしている声優オタク層に向けてチケットが流れるように仕向けたところはあるのではないでしょうか。

 

仕掛ける側としては、コンテンツ立ち上げ後半年の段階でいきなり1stライブを、それもそこそこ大きいアンフィシアターで行うとなった際に、ライブの場数を一定以上踏んでいる層が会場の大半を埋めるというのは大きなアドバンテージであると思われます。

また、観客側としても、新人たち(ましてミューレのオタクなら同じ事務所の子たち)の初めてのステージを見届けたからには少なからずその後が気になるというのが人情です。オタクって最古参好きがちですし。

ということで、

ライブに慣れた顧客に囲まれた1stライブというデビューしやすい環境を作り出しつつ、その顧客たち―大半は放っといても元々TRINITYAiLEやLizNoirのメンツが好きであろう―を星見プロのファンにして帰す

、というところまで目論んだ上で、こうして1stライブの算段が整えられていたのではないかと思います。

 

あとは、ライブをやっていれば間違いなくもっとたくさん明かされることもあっただろうし、IDOLY PRIDEとは何ぞや、という部分ももっと強烈に植え付けられていたはず…と思うのです。

そういった意味で、この1stライブがあって初めて、「誰々の」オタクではなく、真の意味でのIDOLY PRIDEファンが誕生する………はずだったのではないでしょうか。

 

返す返すも、新型コロナでの中止が悔やまれます。

 

更にボタンの掛け違いは続く

これだけだったら「残念だったね」で済む話なんですが、「まさかライブが中止になろうとは夢にも思わない時期からいろいろな展開が長いスパンで計画されていた」が故に、肝心のライブがなくなってしまったせいでその後の展開がことごとく裏目に出てしまっているというのがここ数ヶ月の現状です。

 

ここがかなりの本質なんですが、

1stライブがあって初めてIDOLY PRIDEの、というか星見プロのファンが2000人規模で生まれるはずだったのが、その1stライブがすっ飛んでしまったところに、現状のファン層の中心たるTRINITYAiLE・LizNoir*1そっちのけで星見プロ主体のストーリー展開が進んでしまったせいで今現在の展開が刺さる人が相当少ない

というところに現状の不振ムードの原因が集約されていると思います。

 

だって考えてもみてくださいよ、自分がスフィア・TrySailのオタクだったとして、久々に大々的に面白そうなタイトルへの出演が発表されたと思ったらあからさまに3期の新人を推すための引き立て役のような扱いで、それでも活躍を信じてライブのチケットを手にしたと思ったら中止になり、とどめに発表されたアニメのキービジュアルでは推しが蚊帳の外………

なんて展開を繰り広げられたらそりゃあ話が違うってなりますよ。

逆に自分も、星見プロのオーディション組そっちのけでミューレ1~3期でわちゃわちゃやられるようなことがあれば「Not for me………」って言い残してそっと去りますもん。

(正直なところ、新人声優ズを推していくコンテンツだとしても、高尾菅野首藤らオーディション組のほうを中軸に据えた布陣に見直してまず勝ちに行くべきだという本音は持っているところではあるんですがね、まあそれは向こうからしてみれば本末転倒でしょうから今のところは言わんでおきます)

軌道修正があるかないかはこの先の様子を見てみないとわかりませんが、今のところは見事に事故ってしまっているなぁ、というところです。

 

ライブ時期後には星見プロが主役のコミカライズも始まっていますが、いまいちウケが芳しくないのはそれ自体のクオリティに起因するものではなく、こういった全体の流れが影響しているものに思えます。

また、こんなわけだからいきなりオンリーショップをぶっこんでも内容が伴わない感が出てしまうわけですよ。初日に行ったけどいたの10人前後でした。

これもアニメイトとのコラボで、しかも東名阪3店舗でという大掛かりなものということでかなり前から計画がされていたんでしょうね。ライブがやってさえいれば全然違う様相だったんでしょうけど、逆によく今の状況でオンリーショップ取りやめなかったなと感心しましたわ。

 

この「自分たちのやりたいことありきで物事を進めるあまり、抑えておくべき重要な顧客層への対話が不十分」という構図が、なんとなく前に言及したFC町田トウキョウ騒動と通底するんじゃないかと思えて仕方がありません。

町田騒動の場合は、気に入らないからといってじゃあよそのクラブに鞍替えすればいいというような話ではなかったためサポーター側からの反発が明確な形として現れましたが、こうしたコンテンツの場合、それもIDOLY PRIDEのように始まったばかりなのであれば無関心という形で現れるのでしょう。

このコンテンツ自体「ミューレ3期を推す」という目的が最重要なのであれば、全くのゼロから開拓するよりは既存ミューレファン層に対してアプローチして近いところから固めていくほうがよほど確度は高まりそうに思うんですけど、個人的にはそう見えないので不思議なもんです。次の8/30もライブパフォーマンスは星見プロですし。

 

まとめ

というわけで、コンテンツ発表からそろそろ9ヶ月ほど経つIDOLY PRIDEがさほど盛り上がっていないことについて、自分なりに整理してみたところです。

このまま行くとあと4ヶ月後にはアニメ放送が開始しますが、そこまでに前評判をどういったところに持っていくのかが見ものと言えましょう。

 

その足がかりとしての一発目が、ライブ中止以来初の生配信となる8/30(日)の「ミュージックプログラム #1」。

idolypride.jp

「バーチャルライブ」とは?というところも気になりますし、同日にオープンするらしい会員サイトとやらも特色ある取り組みだと感じます。

今回の記事はどちらかというと批判的だったので、次の記事はそれの8/30について好意的に取り上げていきたいと思います。 

*1:やっぱりなんだかんだでスフィアトラセのオタクの層が多いのは、YouTubeのMV再生数でも客観的に把握することができます。「Shine Purity」が3.8万、「Aile to Yell」が10万、後発の「Shock out, Dance!!」が4.7万、長瀬麻奈紹介動画が1.3万というところ。