流川運河のほとりに生えている木

「高尾奏音界隈のデイリースポーツこと弊ブログ」

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IDOLY PRIDE第5話「別の光 同じ気持ち」考察#1 ~さくらグループ結成~

いや~~~~~~~皆さん、遂にここからが本番です。

 

ということで、IDOLY PRIDE第5話の考察です。

今回はあまりにも語ることが多すぎるので、何個かに記事を分けたいと思います。

 

第1話 第2話 第3話 第4話

 

 

 

これからの千紗ちゃんの話をしよう

千紗ちゃんが大好きなので最初は千紗ちゃんの話からします!!!!!よろしくね!!!!!!!!!!!!

(これまでの中で一番晴れやかな表情で)

 

ぶつかり合う千紗と怜

今回のストーリーは、いわゆる千紗ちゃんの「当番回」であったと言えるでしょう。

これまでになくスポットライトが当たり、こちらとしては総合的にとても嬉しかったです。

 

…というのはさておき、今回の主題として、「ダンスの全国大会優勝者、経験豊富でプライドも高い怜」と「ズブの素人で、練習についていくのもやっとな千紗」の軋轢というところがクローズアップされていました。

 

前回、芽衣のスカウトの過程で怜が踊る姿を目撃していた牧野は、その怜のことも星見プロに引き入れることに成功していました。「トップアイドルを目指していると聞いて加わった」という力強いコメントも聞かれるなど気合十分。初手通報されたところからよく持ち返したぞ牧野。

また、ずっと事務員じみたポジションにいた(現にすずには事務員だと思われていた)遙子さんも、とうとう新人たちの一員になるために3歳若返りました。

 

体制が固まり、デビューに向け一層気合が入る一同………と思いきや、浮かない顔を見せる千紗ちゃん……。

さくらと雫には元気がないことをすぐに見抜かれ、「お姉ちゃんと違うグループになってしまった」「ダンスも歌もみんなから遅れていて、ひとりでアイドルになれるのかな」と、星見プロ加入当初から、どころかこれまでの人生でもずっと一緒にいたお姉ちゃんから離れてしまったことに対して不安を表明します。

それに対し、さくらと雫は「ひとりじゃなくて、みんなでだよ」「私も一緒」と、寄り添う姿勢を見せていました。

お姉ちゃんがいなくても、こうして一緒に手と手を取り合って歩んでいってくれる仲間がすぐそばにもういるんだよな、その事実にはとても心があたたまるところです。

 

そこからは、2グループに分かれてのトレーニングが始まります。

琴乃グループでは主に琴乃が指導をする一方、さくらグループでのそのポジションは、ダンスの全国大会で頂点を掴むだけの実力があるだけに琴乃どころではないレベルでストイックな姿勢を持つ怜が担う形となっていきました。

何冊もの教則本を課題としてメンバーに提供したり、「休憩なら1時間前にも取った」という「おじいちゃん、晩御飯は一昨日食べたでしょ」級のとんでもないスパルタトレーニングを敷く怜。

そのトレーニングの強度の高さに加え、お姉ちゃんと離れてしまったことの耐え難さが重なり、千紗ちゃんはかなり打ちのめされてしまいます。

寮の洗濯室で会話を交わした当のお姉ちゃんの瞳まで潤むほど、目に見えて千紗ちゃんへのダメージは大きいものとなりました。

 

ある日のレッスン中、怜は音を上げるメンバーに対し「デビューすれば他のアイドルと同じ土俵、LizNoirらを越えるには止まっている暇はない」と、さらなる奮起を促します。

しかし、加入以来頑張って食らいついてきて、ここに来て更に厳しくなった練習内容と心細さにも抗ってきた千紗ちゃんは遂に、「怜さんはちゃんと踊れてるから、そんな前向きに思えるんだ」「どうやったらそんなふうになれるの」と、その胸のうちをぶつけます。

それに対して怜は「私だって最初からできたわけじゃありません」「諦めないこと、練習を重ねること、始めたなら立ち止まらないこと」と、真っ当に思える返答をしています。今ある卓越したスキルも、そうした積み重ねの徹底から成り立っているのでしょう。

ところが千紗ちゃんは、「私はそんなふうに頑張れない。お姉ちゃんが一緒だったから、お姉ちゃんと一緒がいいから、今はそんな自信がない」と、怜の言葉に同調できず、折れた発言をしてしまいます。

見かねた怜が「まだ何もしてないのに?本当にアイドルが好きなんですか?」と詰ったところでさくらが止めに入り、そこでトレーニングは強制終了。

しこりの残ったまま、この日は解散する流れとなりました。

 

正反対の「アイドル」ふたり

というのが中盤までの起→承のストーリーでしたが、ここでちょっと考えてみましょう。

そもそも千紗ちゃんってそんなにアイドル大好きガールだったっけ?というところ、引っかかりますよね。

困ったときにはソースを当たれ、ということで、IDOLY PRIDE考察の金脈こと一問一答を今一度あたってみましょう。

www.lisani.jp

まず、千紗ちゃんはこういう子です。

白石千紗(CV:高尾奏音)/いつも姉の影に隠れているような、気弱で臆病な性格。姉に守られ続けてきたが故に、姉とは対象的に内向きな子に育ってきた。殻を破り、自らのコンプレックスを克服するため、事務所の門を叩く。

みんな!!!!!!!!!!絶対覚えて帰ってくれよな!!!!!!!!!!!

 

続いてアイドルについて。

アイドルについてはいくつか言及があり、

――とても良い環境なんですね。千紗さんが個人的に好きな音楽のジャンルはありますか?
白石 お姉ちゃんとよくテレビで観ていたので、アイドルの曲はそれなりに……ちょっと恥ずかしいんですけど、時々カラオケでも歌います!

――それは思い出深いですね。そんな幼い頃、夢はありましたか?
白石 お姉ちゃんがアイドルが好きで、よく一緒にテレビを観てて、私も……憧れはありました。でも、まさか自分がなれるなんてまったく思いもしなかったです……。

ということだそうです。 

お姉ちゃんと一緒にテレビで見ていて、そして憧れていたと。

 

 

しかしそれがイコール星見プロ加入の理由かというと必ずしもそうではなく、

――(前略)では続いて、アイドルについてお聞きします。千紗さんがアイドルを志した理由を教えてください。

白石 お姉ちゃんが事務所を受けて、私も一緒にいたくて……応募しました。そのとき私は一度落っこちたんですけど、そのあと連絡をもらって入所することになりました。

ということで、これまでずっと一緒にお姉ちゃんと過ごし、お姉ちゃんにいつも大事にされながら育ってきた千紗ちゃんは、「お姉ちゃんと一緒にいたくて」応募したんだそうなんです。

 

翻って、怜の方はどうでしょう。

このあと、スーパーのレジでみんなに発見された怜は、「最初からアイドルになりたかったわけではなくて、アイドルへの憧れもない」と、身も蓋もないことを正直に告白します。

その上で、にもかかわらずこれだけ厳しいトレーニングを積み重ねながらもバイトにも精を出す理由として、

「昔からダンスが好きで、いつかダンスを仕事にしたいと考えていたが、自分たちの敷いたレールから外れることを嫌がる両親からは反対されていた。」

「ダンスの大会で出した結果でさえも認めてくれなかった両親に、自分の進む道を有無を言わさず認めさせるために、アイドルという手段を通じて世間の人たちに認められたい

「そのために、家を飛び出して、親の援助もなくこうしてバイトをしている」

という身の上を、隠すことなく仲間たちに告げました。

 

そうした意味では、

「家族(姉)と一緒にいるというこれまでの状態を続けるのための手段として、星見プロに加入した」千紗ちゃんと、

「家族(両親)に敷かれたレールから外れる=現状を打破するための手段として、なろうとは思ってもいなかったアイドルを志した」怜は、

同じ空間に居合わせながらも、それでいて正反対のバックボーンを持つふたりだったと言えるでしょう。

 

そして、

「これまで姉に守られながら育ってきた」千紗ちゃんは、

「両親に反発して家を飛び出し、厳しいアイドルのトレーニングとバイトの掛け持ちをしてまで自分の道を進む」怜と、彼女の積み重ねてきたダンスの実力に直面したことで、単純な実力差だけでなく、「これまで『自分にはできない』と諦め、してこなかった努力」と、「その努力を積み重ねた先にあるもの」を痛感させられました。

 

正反対でも、同じ気持ち 同じ気持ちでも、正反対

怜がバイトに戻っていく姿を見送った千紗ちゃんは、

「すごいなぁ、私だったらすぐ諦めちゃう…。今だって不安でいっぱいなのに…。」と、自分ならどうするか?というところを比較し、怜のことを尊敬します。

そこに遙子さんが口を開き、

きっと怜ちゃんも不安だと思う、成功できるかなんてわからないからこそ、その不安を消すために何度も練習しているんじゃないかな」と、自らも芽の出ない中で5年間もアイドルを続けてきた経験からか、非常に含蓄のあるコメントを発しました。

 

この「不安」こそ、正反対のふたりの共通点であり、それでいてふたりの間の決定的な差と言えるのではないでしょうか。

千紗ちゃんは、「不安だったら諦める」と取れる発言をしていますが、反対に遙子さんは「不安だから練習を積み重ねているのではないか」と、不安への対処法について、逃げるのではなく「立ち向かっていく」という選択肢を示唆しています。

そこから千紗ちゃんがどのような一晩を過ごしたのかはわかりませんが、翌日、ネモフィラの咲き誇る公園で、千紗ちゃんは昨日のできごとを怜に謝り、またダンスのことを教えてほしいと頭を垂れました。

(でももうちょっと優しくお願いします………ってお願いするところが本当に可愛い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!謝罪オブ・ザ・イヤー2021!!!!!!!!!!!!!!!!)

 

「殻を破り、自らのコンプレックスを克服するため、事務所の門を叩」いた千紗ちゃんが、遂にその一歩を踏み出した瞬間でした。

自分がこれまでできなかったことに向き合い、そして受け入れ成長しようとする姿を見ることができて、いちファンとしてはとてもとても嬉しいです。

 

最後には、ネモフィラに囲まれて心からの笑顔を浮かべる千紗ちゃんがいました。

今回のお話は、ただただその笑顔があったことに尽きます。

 

 

 

#2へ続く

uouo-fishheart.hatenablog.com